首・肩・腕
首・肩・腕にみられる整形外科疾患
首・肩・腕にみられる整形外科疾患の説明
①肘内障
手をひっぱられてから、腕を動かさなくなったとのことで来院されます。橈骨が肘の輪状靭帯からはずれ(亜脱臼し)た状態のことです。一般的には簡単に整復できますが、受傷機転がはっきりしない場合には鎖骨骨折などとの鑑別が必要となり注意が必要です。
②頸肩腕症候群
首の痛みが主な症状で、肩こりや腕の違和感・しびれ感を伴うこともあります。レントゲンやMRIでは異常はありません。姿勢が不良であったり、首から肩にかけての筋肉(僧帽筋・肩甲挙筋)の疲労・筋緊張が原因となっていることも多く、リハビリでのストレッチ運動や筋力強化訓練が有効なことがあります。
③頸椎椎間板ヘルニア
頚椎の椎体の間にクッションの役目をする椎間板とよばれる組織が年齢とともに変性を生じ、後方に突出し、神経組織を圧迫した状態をいいます。突出が左右のどちらかにかたよった場合、神経根を圧迫すると腕に痛みやしびれが生じます(神経根症状)。また、中心に突出して脊髄を圧迫すると歩行が不安定になったり、両手が使いづらくなったりすることがあります(脊髄症状)。適切な診断、治療が必要となります。
④頸椎症
椎間板の変性が進むと椎体と椎体の隙間が狭くなり、骨の変形も生じ、レントゲンで骨棘とよばれる骨の変化も認められるようになります。椎間板に傷がつきやすくなり、背中がわの椎間関節にも変形が起こり、炎症が引き起こされて痛みがでてくることがあります。痛みがひどい場合は鎮痛剤を内服したりすることがありますが、首の周囲の筋肉をストレッチしたり、筋力を強化する運動が有効なことがあります。
⑤肩関節周囲炎(五十肩)
50歳くらいでよく見られる肩の痛みと可動域の制限を生じる病気です。肩板断裂や石灰性腱炎など原因がはっきりしているものを除いた疾患群を五十肩とよんでいます。典型的な例では凍結進行期、凍結期、解凍期の3つの時期を経て、1年くらいの経過で治癒します。痛みの強い時期には三角巾を使った上肢の安静と鎮痛剤の内服、ヒアルロン酸の関節内注射などを行います。痛みが軽減すれば可動域制限に対して積極的なリハビリテーションを行います。
⑥頸椎症性脊髄症
椎体の後ろ側に脊柱管とよばれる神経の通り道があります。この脊柱管が狭い人がおり、変形が進むと、より脊柱管が狭くなり脊髄の圧迫症状が生じてきます。最初のうちはあまり自覚症状がありませんが、両手のしびれや細かい字を書くのが難しくなったり、ボタンを目で見ずにかけるのが難しくなったりします。この時点で病院にかかることが多いようです。進行すると歩行困難などの重篤な症状が出現するため、手術を必要とすることもあります。軽い症状のうちに病院を受診することが大事です。

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